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フィルター使用

    Ross Hoddinott

フィルターは写真撮影、とりわけ風景写真撮影において、長い間重要な役割を果たしてきました。ところが、デジタルの出現によって、多くの人々がカメラ装着型フィルターの時代は終わりを迎えるだろうと予想しました。彼らはなんて見る目がなかったのでしょう。フィルターを使うことによって得られる効果やメリットには、デジタル処理では再現できず、それゆえデジタルの時代にあってもなお必要不可欠なものがたくさんあるのです。

フィルターシステムスロットインタイプのフィルターについて多くのことが語られているにもかかわらず、従来の丸いスクリューインフィルターはついつい忘れられがちです。スクリューインフィルターがもたらすさまざまな効果やスクリューインフィルターならではのメリットを考えると、これは実に不思議なことです。

スクリューインフィルターは通常、光学ガラスでできています、高品質なものになるとさらに、グレアを最小限に抑え、画質を最大限に高めてくれる精巧なマルチコーティングが施されています。また、スクリューインフィルターはとても使いやすく、レンズ先端のねじ溝に直接ねじ込むだけですぐに使用できます。加えて、どんなレンズシステムにも対応できるよう、52mmから82mmを中心に、さまざまな口径のものが用意されています。

適切なフィルターを選び、それを上手く使いこなすことができれば、作品を大きくレベルアップさせることができます。実際、フィルターには写真を一変させる力があるのです。この風景写真撮影用スクリューインフィルター使用ガイドは、あなたが本当に必要とするフィルターだけを選ぶための知識とノウハウを身に付けるお手伝いをします。

 

どんなフィルターが必要か

まず、デジタルの時代にあっては事実上不要なフィルターから見ていきましょう。色温度変換フィルターはかつてフィルム写真撮影に欠かせない役割を果たしていました。それは、さまざまな光源の種類に応じて色かぶりを緩和するというものです。ですが、現在のデジタルカメラでは、ホワイトバランス設定がその役割を担っています。ボタンを押すだけでカメラの方で色温度を調整してくれます。また、Rawで撮影すれば、撮影後、デジタル処理によって色温度を補正したり微調整したりすることもできます。

ソフトフォーカスフィルターもまたかつては人気のあるフィルターでした(風景写真家にとっては必ずしも必要ではありませんが)。ですが、この効果もまた、ガウスぼかしのようなツールを使うことによってPhotoshopで簡単に再現することができます。さらに、二重露光によっても同様の効果を得ることができ、その機能を備えたデジタル一眼レフも増えてきています。やり方は簡単で、まずフォーカスをシャープに合わせた写真を撮影し、それに重ねてわざとフォーカスを外した写真を撮るだけです。ですがこれもまた、もしそうしたいのであれば、ソフトウェアを使ってはるかに自由自在に制御することが可能です。だったら、そんなことにお金をかけず、その分をもっとも重要な他のフィルターに回した方が賢いとは思いませんか?

ステップアップ/ダウンリング

ステップアップ/ダウンリングは、レンズに口径の異なるフィルターを装着するためのツールです。たとえば、あなたが77mmのフィルターを持っていて、それを67mmのレンズに装着したいと考えているとします。その場合、適切なステップダウンリングがあれば、装着することが可能です。ステップアップ/ダウンリングは、プラスチックまた金属製で比較的安価で、また、さまざまな口径の組み合わせに対応できるよう、さまざまなサイズのものが用意されています。ステップダウンリングがあれば、大口径のフィルターを小口径のレンズに装着することができるため、お手持ちの高品質スクリューインフィルターをさらに効率良く効果的に利用することができます。また、ステップアップリングがあれば、小口径フィルターを大口径レンズに装着することができます。ただし、そうした場合、ケラレが発生する可能性が高いので、一般にあまり実用的ではありません。

ステップアップ/ダウンリング

ステップアップ/ダウンリングは、レンズに口径の異なるフィルターを装着するためのツールです。たとえば、あなたが77mmのフィルターを持っていて、それを67mmのレンズに装着したいと考えているとします。その場合、適切なステップダウンリングがあれば、装着することが可能です。ステップアップ/ダウンリングは、プラスチックまた金属製で比較的安価で、また、さまざまな口径の組み合わせに対応できるよう、さまざまなサイズのものが用意されています。ステップダウンリングがあれば、大口径のフィルターを小口径のレンズに装着することができるため、お手持ちの高品質スクリューインフィルターをさらに効率良く効果的に利用することができます。また、ステップアップリングがあれば、小口径フィルターを大口径レンズに装着することができます。ただし、そうした場合、ケラレが発生する可能性が高いので、一般にあまり実用的ではありません。

風景写真撮影用スクリューインフィルター

私が思うに、UVフィルター、保護フィルター、偏光フィルター、ND(減光)フィルターなどは、今もなお必要不可欠なフィルターです。

光学部品は高価でデリケートな製品なので、レンズの前面を引っ掻いたり傷つけたりすることのないよう常に細心の注意が必要です。そうした目的でUVフィルターやスカイライトフィルターを使用されている方も少なくありませんが、一方で、専用の保護フィルターも用意されています。保護フィルターは完全に透明で、常にレンズに装着しておくことを前提に作られています(他のフィルターやホルダーを使用する際は外してもかまいませんが)。

 

埃や汚れ、砂、湿気、傷などからレンズ前面を確実に保護します。マンフロットプロフェッショナル保護フィルターは、最大限の保護を必要とするプロカメラマンや写真愛好家向けに開発されたフィルターです。撥水性・耐擦傷性・防汚性に優れ、帯電・反射防止コーティングが施されています。総じて保護フィルターはとても賢明な投資だと言えます。レンズをうっかり落としてしまった場合など、フィルターを付けておくことによって莫大な出費が節約できる可能性があります。フィルターを買い替えるだけで済めば、レンズを買い替えるよりはるかに安く済むからです。

カメラに水しぶき、雪、埃、砂などが吹き付ける厳しい気象条件下で撮影する場合、レンズに常に保護フィルターを装着し、汚れや傷から保護することをおすすめします。

 

偏光フィルター

偏光フィルターは風景写真撮影における必須アイテムです。おそらくカメラ装着型フィルターの中でこれ以上に作品の印象を左右するものはないと言っても過言ではないでしょう。偏光はグレアや反射を招き、被写体の発色を鈍らせます。そこで偏光フィルターを使用すれば、偏光がレンズに入るのを防ぎ、被写体本来の彩度やコントラスト、そして鮮やかさを引き出すことができます。そうすることで、力強く印象深い作品に仕上げることができます。

偏光フィルターは丸いスクリューインフィルターが一般的です。偏光材料の薄膜を2枚の円形のガラスで挟んだ構造をしています。レンズに装着した状態でフィルター枠を回転させ、通過する偏光の量を調整することによって、イメージどおりの効果を得ることができます。カメラのファインダーをのぞきながら(またはLiveViewを見ながら)フィルターを回転させるだけなので、直感的に操作できます。反射が増えたり減ったりし、色が濃くなったり薄くなったりするのがわかるはずです。ただし、偏光フィルターの効果は太陽に対するカメラの向きによって異なることに注意が必要です。カメラを太陽に対して90度の方向に向けたとき、レンズに最も多くの偏光が入射します。そのため、太陽に対して90度の角度で撮影するときに、最も顕著に偏光フィルターの効果が現れます。この角度を「ブリュースター角」と呼びます。なお、研磨仕上げされたスチールやクロムめっきなどのメタリックな被写体は偏光を反射しないため、これらに対してはフィルターの効果は現れません。

偏光フィルターの使い方はとても簡単です。意図した効果が得られるまでフィルター枠を回転させるだけです。風景写真撮影では、青空をより鮮やかに見せるために使うのが偏光フィルターの最も一般的な使い方です。また、濡れて光っている木の葉のグレアを軽減する効果もあります。そのため、深い森や田園風景、さらには花のクローズアップ撮影においてもとても役立ちます

マンフロットは偏光フィルターのトップブランドの1つです。最大82mmまでのさまざまなレンズ径に対応するフィルターをご用意しています。偏光フィルターは、間違いなく、風景写真撮影において最も便利で必要不可欠なフィルターです。マンフロットのプロフェッショナルバージョンは、最高の画質が得られるよう、12層のコーティングを施しながら、実に90%の光透過率を確保しています。あなたの作品を一変させる可能性を秘めたフィルターです。

偏光フィルターは、青空を鮮やかに見せる効果によって最もよく知られていますが、それだけでなく、水辺や深い森の撮影においても絶大な効果を発揮します。偏光フィルターは水の反射や濡れて光る木の葉によるグレアを抑え、画像を彩度の高いインパクトのある作品に仕上げます。

偏光フィルターは青空を印象的に見せる効果によってよく知られています。私はこのカラフルな海の家をローアングルから撮影することにし、その印象を最大限に高めるべく、空が最も鮮やかに見える角度に偏光フィルターを合わせました。

偏光フィルターの落とし穴
偏光フィルターの落とし穴

ファインダーを通して見る偏光フィルターの効果は、ときにこの上なく魅惑的です。ですが、必ずしも最も強いフィルター効果が最も美しく最も自然な視覚的効果につながるとはかぎりません。偏光フィルターを使う際はこの点に注意が必要です。完全に偏光を除去してしまうと、過偏光などの問題が発生する可能性があります。そうなると画が不自然に見えてしまうので、フィルターの効果に頼り過ぎないよう注意が必要です。雲ひとつない空の下や標高の高い場所での撮影において偏光フィルターを使用すると、写真が極端に暗く見える危険性があります。こうした問題はファインダーを通して気付くことができるはずですが、同時に、必ず撮影した写真を見直し、空が自然に見えるかどうか確認することも重要です。空が暗すぎる場合は、フィルターを回して効果を弱めます。それだけで問題は解決します。

もう1つのよくある問題は偏光の不均一性です。太陽に対してある角度で撮影すると、空の一部が他の部分より暗く見えたりするなど、フィルターの効果が不均一に現れることがあります。とりわけ16~35mmの広角レンズの場合、切り取れる空の範囲が広い分、この問題は深刻です。偏光の不均一性を軽減するには、偏光フィルターの効果を弱める、焦点距離の長いレンズを使う、あるいは(可能であれば)視点を変える、といった方法が有効です。

偏光フィルターには、直線偏光フィルターと円偏光フィルターの2種類があります。どちらも通常、丸いスクリューインフィルターですが、直線偏光フィルターは、設計上、デジタルカメラのフォーカス精度に影響します。これは、オートフォーカスシステムがカメラ内で一定量の光を偏光させることによるものです。光がフィルターによってすでに偏光されている場合、ピント合わせに影響します。一方の円偏光フィルターは、厚さが波長の4分の1の位相差板で構成されています。これによりフィルターを通過した光は回転することができ、カメラの測光システムには非偏光として映るため、正しいピント調整が可能です。なので、偏光フィルターの購入に際しては、必ず円偏光フィルターを選ぶことをおすすめします。

 

偏光フィルターはある程度光を吸収します。この光の吸収の度合いをフィルター係数と呼びます。偏光フィルターは4倍のフィルター係数を持っています。つまり、最大で2ストップ分の光を吸収します。カメラのTTL測光はその分を自動的に補正しますが、それによりシャッタースピードが遅くなることに注意が必要です。なお、この性質を利用して、人為的にシャッタースピードを遅くし、水の流れなどの被写体の動きをクリエイティブにぼかすことを目的に、簡易ND(減光)フィルターとして偏光フィルターを使用する場合もあります。
固定ND(減光)フィルター

ND(減光)フィルターもまた風景写真撮影に「必要不可欠な」フィルターです。ND(減光)フィルターは、光を吸収するよう設計された、シンプルなグレーのフィルターで、スロットインタイプとスクリューインタイプがあります。ND(減光)フィルターを使用することで、人為的にシャッタースピードを遅らせ、被写体の動きをクリエイティブにぼかすことができます。水の流れをぼかす撮影法が最もポピュラーですが、水だけでなく、木の葉、雲、人々、あるいは動物に対してこのテクニックを使いたいと考えるカメラマンもいるかもしれません。被写体の動きを強調することで、写真に興趣や勢い、あるいはエネルギーを持たせることができます。この手法にはさまざまなメリットがあります。NDフィルターは、濃度が3、6、10ストップのものが最も一般的です。NDフィルターは、計り知れないクリエイティブな可能性を持ったフィルターです。

ときに、イメージどおりの効果を得るため、複数のフィルターを組み合わせて使いたいと思うことがあるかもしれません。実際、偏光フィルターを使って被写体本来の色を再現しつつ、同時に被写体の動きをクリエイティブに表現するため、固定NDフィルターを組み合わせる、といった使い方は珍しくありません。この例では、沈んだ海のイメージを表現するため、6ストップの固定NDフィルターを使用しています。

 

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